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「事件の謎は解けたー!」



神威達が去って真選組が来て、状況を説明している時唐突に炯は叫んだ。




「なんでィチビ助、なんの事件でィ?」

「吸血鬼事件だよー」




うっそだー!と滸が罵る中エネゴリ君基局長である近藤が詳しく話してくれないかと炯に近付く。




「なぁに、簡単なことだったんだよー
あ、犯人は吸血鬼さんじゃないよー」


そう前置きを置いて話始める。



「幕府の一部の者が麻薬をしているんだ
そしてそれに気付いた42番さんを春雨に引き渡した
彼は殺されることなく実験体として生かされたんだー」


「なぜ麻薬をしていると?」


「春雨に引き渡したってとこで気付いたんだ
奴らの主な活動は麻薬の売買でしょー?
そのことがバレて自分達では彼を消せないから春雨に引き渡すことで秘密が漏れることを抑えたつもりだった。


だが彼はなんらかの形でそれを専属の女中に知らせた、違うー?」


「合っています。
私は彼女達の仕事が休みになる前日の夜にテレポートで会いに行きそのことを伝えた。」


「するとどうだろう、その次の日の夜に彼女達は何者かに毒矢で暗殺されかけたんだー」


「なぜ毒矢だと思ったんでィ」


「現場には必ず針が落ちていた。
調べれば先端に毒が塗られてたんだー」




そこまで話すとふぅ、と一息ついた。




「彼は毒矢が発射される時の"パンッ"という音を聞いて心配して前日会った人達の元へテレポートした
そしたらその人達が倒れてるのー

だから血を吸い出すことで毒を抜いて彼女達を助けた

証拠として被害者の首筋には傷跡が3つある、おかしいでしょ、牙を立てただけなら2つが普通だもんー」




話終えれば辺りはシンとして居心地が悪かった。
遠くにいた報道陣が炯の顔をアップした。




「真犯人は麻薬をしている幕府の一部の者だよー」




そこで初めて炯は妖笑を浮かべた。









(あの、なにか反応してくれませんー?)
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