Long

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『修業しに宇宙へ行ってきますー
探さないでくださいー  店長 炯』

『店長に着いて行きます。
めんどくさいなぁ…  仮店長 滸』



「「「なんじゃこりゃァァァァァ!?」」」












絶望に打ちひしがれる事があっても忘れてはいけない


陽ある所に影があるように
影ある所には陽があることを


絶望の色が濃ければ濃いほど

そこには強く輝く―――


希望があることを…!!





「待たせて悪かったな」

「師匠、待ってー!」

「師匠はえぇぇ!」



地響きが響く中3人が座り込む星の住民に近付く。



「俺を呼んだ救世軍ってのはアンタらかい?」



その言葉に座り込んでいた住民は顔を見合わせて笑い立ち上がる。
師匠と呼ばれていた男はヘルメットを脱いだ。




「俺の名は星海坊主」

「「「「…………。」」」」

「…ん?どうした?
俺の顔に何かついてるか」

「ん…いや」
「…あの別に…」



…ヅラだ
星海坊主……ヅラだ



ふと追い掛けてきていた二人の少女を見れば何やらワナワナと震えている。



「(だめだ、抑えろ!
お前らの師匠ヅラが例えかなりズレててもろバレでも笑いを堪えるんだっ…!)」

「(おいおいおい、やめてくれよ?笑うなよ!?)」


「っ、もう、我慢、出来ない…!」

「自分もっ…無理ー…っ!」

「(やめてくれェェェ!)」



「トイレどこですか!?」


ガクッ


「「早くー!」」

「あ、あぁ、こっちだ
(紛らわしいことすんなァァ!)」

「(恥かかせて帰られたら終わりだ
だ、大丈夫…こんな任務五年前の任務に比べればたやすい任務だ…)」



2人をトイレに連れていって戻って来れば車に乗ろうとしているところだった。



「とりあえずしゃべっててもなんだから行くとこ行こうぜ
コレ乗ればいいのか」

「師匠の背後、もらったァァァ!」

「ドーン☆」



パサッ


…………。


「もうスグ梅雨ね〜」

「嫌なんすよね〜
洗濯物干すとこなくて〜」



星海坊主は背中を押されることによりヅラが完璧に下に落ちてしまい青白い顔で依頼人の方を見ればサッと顔を反らして話し出す。



いきなり地雷踏んだよあのオッさんんん!!

見てませんから
僕らは一切何も見てませんから



そっと少女達を見れば手を取り合って喜んでいる。



「わぁい、星海坊主に勝ったァァ!
(やばいやばいやばいヅラが、ヅラがァァァ)」

「ちょっとは成長したみたいー♪
(なにこれ自分のせい?え?まじ?)」



内心冷汗もので笑顔は引き攣っているが。









(そろそろいいだろうか)(どうせだからしっかりセットしてもらいましょう…)
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