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「出せー!ここから出せー!」
「任務失敗となった侍はその豚箱でおねんねしててねー?」
「どうせお前の計算通りだったんだろうがァァァ!」
「てへ、ばれたー?」
真選組の牢屋になぜか銀さんだけをぶち込んで後の2人は解放した炯。
なんでも"年長が責任とらなきゃねー?"ってことらしい。
「ではではそんな坂田氏にお仕置きですー」
「問題です、みたいな言い方してんじゃねェよ!人差し指立てんな腹立つからァァァ」
「あそこに立ってるのは誰でしょうー?」
「あ?
…………滸?」
「いえすおふこーちゅ!…噛んだ…」
入り口付近にいつもの服装でやって来た滸を見て固まる銀さん。
炯はそそくさと去っていった。
「銀ちゃん」
「…あー、これには深いわけがあってだな?決して俺がカッコ悪いことしたわけじゃなくて、いやいやホントホント。」
「あの、銀ちゃん?」
「俺はただ炯の策略に引っ掛かっただけっつうか、俺が望んでこんなとこにいるんじゃねぇの、わかる?」
「銀ちゃん落ち着いて
ちゃんとわかってるから、帰ろう?」
「……そうだな」
必死に言い訳を並べていた銀さんだったが滸は一つも聞いておらず適当に相槌を打たれながら牢屋から出た。
「って、…ん?」
「どうしたの銀ちゃん?」
「なんでお前がここの鍵持ってんだ?」
「え?ええっと…
とりあえずダッシュしてね☆」
「脱獄犯を捕まえろォォォォオ!」
『おおおおぉぉぉ!』
「おまっ、何やってんのオォォォ!?」
「楽しいー♪」
「どこがだァァァァァ!!」
突如刀を振り回しながら追い掛けて来る真選組から猛ダッシュで逃げる滸と銀さん。
正直捕まる前に殺されると思う。
「炯の奴ゥゥゥゥゥ!!」
「違うよ、僕が考えたんだ」
「這函ー!?」
それは銀さん達が二人の元へ遊びに来る前に遡る。
「仕事があって充実してるんだろうけど暇だねー」
「なんかサプライズしたいよね」
「命懸けのサプライズー♪」
「あ、いいこと考えた
丁度真選組と仕事しなきゃだから銀ちゃんを牢屋にぶち込もう!」
「なにそのデンジャラスハプニングー」
「それで僕がちゃっちゃらーって登場して銀ちゃんを助ける!
名付けて
恋の牢獄脱出サプライズ!」
「なんで恋ー?」
「そりゃ危険なことしてるとドキドキするじゃない?
そしたらそれを恋だと勘違いして一緒にいる人を好きになるんだって!」
「そんなことしなくてもすでにズキュンだと思うけどなー…」
「だから手伝ってよ!」
「まぁそれはいいんだけどねー」
という感じで恋の牢獄脱出サプライズが実行されたわけである。
(たまには息抜きも大切でしょ?)(いつも息抜きしてる気するんだけどー)