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ここは歌舞伎町の路地裏のある広場。
一般人はここを絶対に近寄れない。
なぜならそこは―――
ある陰謀を企てる者しか通れない場所だから―――
「とかかっこよく決めたところでー、出席とりますー
名前呼んだら返事してくださいねー
沖田氏ー」
「へい」
「高杉氏ー」
「…………。」
「返事しろっつってんでしょー?」
「……っち」
「土方氏ー」
「……おう」
「よーし、全員出席ー!
いやー、感心感心ー♪」
「感心感心、じゃねぇよ
んでここに高杉がいるんだ、捕まえっぞ」
「あー?俺だって来たくて来たんじゃねぇよ
こいつに無理矢理引っ張られて来たんだ」
「ですが俺らは警察なんでィ
アンタ捕まえなきゃ仕事放棄でとっつぁんにどやされちまう」
「ククッ…
俺はここでカタァつけても構わねぇぜ?」
スラリ、
高杉が刀を抜き、土方と沖田は身構える。
と、そこで炯が笑いながら言い放った。
「二人とも今日非番でしょー?
たまには仕事のこと忘れろよー
ここでは自分がルールなんだよねー…
殺り合ったらどうなるかわかってるよねー?」
ニッコォォォっと満面の笑みでどこから持ってきたのか鉄パイプ(しかも釘つき)でトントン、と地面をリズムよく叩く炯に三人は大人しくなった。
「で、今日の議題は前回の…
滸と坂田氏のちゅーについて」
「そんなことで俺ら呼び出したのか、てめぇ」
「充分な理由じゃないっすかー!
なんの汚れもない滸にあいつは、あいつはぁぁっ!」
「ちゅーごときで何言ってやがる」
「高杉ィィィ!
純粋な炯ちゃんにちゅーごときって言ったなー!?
自分はあの時見てられなかったぐらい純粋なんだぞー!?」
「お前俺様の船でエロ本読んでやがったじゃねぇか
滸と一緒にAV見てたじゃねぇか
純粋な訳あるめぇ」
「自分は、女の子の絡みしか見ていなーい!」
「それはそれで問題だと思うんですけどねィ」
「ああ、未成年が見るもんじゃねぇな
逮捕だ、逮捕」
「いや、自分こう見えて20超えてるんでー!」
炯も滸も20は越えてます、一応。
「純粋のじゅの字もねぇじゃねぇか」
「うっせ、土方コノヤロー」
ガラガラとホワイトボードを運び込み、今回の議題を書いていく炯を呆れた目で見る土方。
「とまあ、純粋かは置いといてー。
とりあえず坂田氏を暗殺しようと思いますー!」
「「「どっからその結論が出たんだ」」」
「なので、暗殺のプロをお呼びしましたー!
ささっ、先生、こちらへー!」
「私をこんなとこに呼び出して何するつもり?
しかも男の数が多いじゃない!
はっ!私を集団強姦するつもりね!?
いいわよ、好きにしなさい。
そのかわりちゃんと縛り上げてちょうだい!」
「猿飛あやめ先生ですー!」
「「「変態連れてくんな、このチビが」」」
「いやっ!そんな子より私に罵声を!」
「「「「………………。」」」」
(あれ?炯の奴どこ行ったんや?)