Long

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今ここに2人の少女が見つめ合っている


「「……………。」」


……いや、睨み合っている。




かれこれ1時間程このままで誰も動かない




がららっ

「お邪魔しまーす」

「「邪魔するなら帰れ!」」

「えぇ!?おすそ分けいらないんですか?」

「「いるいるぅ〜Vv」」



突如店に入って来た眼鏡、コホン…新八により二人一斉に玄関の方を向いて叫んだ。



「なにやってたんですか?
銀さんも起きて朝の占いを見てるっていうのに」


「炯がボケるの待ってた」
「滸がボケるの待ってた」


「ああ、あんたら今日はボケの日か」




やだなぁ、仕事増えるじゃないですか
ぶつぶつ呟きながら新八は持って来たタッパを机の上に置いた




「めがn…新八、これは何?」

「今眼鏡って言おうとしたでしょあんた」

「だめがn…見覚えあるんだけどー」

「お前今"駄眼鏡"っつたな!?ごるぁ!?」




二人して眼鏡眼鏡言ってんじゃねぇよ!みたいな内容を叫んでいると玄関からまた誰か入って来る音が聞こえた



がららっ


「おーい、邪魔すんぞー」

「邪魔するアル」


「「邪魔するなら帰れ!」」


「「あいよー」」

「なんで本当に帰ろうとすんだよ!?
馬鹿か!?あんたら馬鹿か!?」




ノリがいいのか悪いのかそのまま出ていこうとする2人の首根っこを掴んで何故か新八がリビングの椅子に座らせた




「ぱっつぁん働き者だね
銀ちゃん、給料上げてあげて」

「それがこっちは経営難でよー
どっかの万屋に仕事とられまくってんだ」

「へぇーどこの万屋?退治しようか?」



がららっ

「あの、依頼したいんですけどー」


「「邪魔するなら帰れ!」」


「だからなんでそうなるんだよ!
しかも仕事とってるのあんたらだから!」




滸と炯は顔を見合わせてうーん、と考え出す




「あい、分かった」

「滸、自分を殴れー」

「りょーかい」


ピコーン♪


「炯、僕を叩け」

「はいよー」


ガスッ



「あんたら何やってんのォォォォ!?」

「だって退治するって言ったじゃん」

「滸はピコハン、自分はメガホンで退治しといたよー」

「なに律儀に守ってんの!?
ていうかあからさまに滸さんの方がダメージ大きいじゃねぇか!」


「「あははー」」




ドクドクと流れる赤い血をそのままに依頼人の話を聞くことになった







(ちなみにおすそ分けはお妙さんの卵焼き)
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