Long

□03.5
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「長谷川さん、雨降ってきたよー」



ポツポツ…



「あぁ、そうだな
こりゃ家が潰れちまうな」



ザァァァァ



「雨の成長早くねー?」

「そんなもんだろ」



ゴロゴロ……



「……マダオ、お前もうそれ以上喋んなー」

「なんでだよ」



ピカッ



「あんたが喋る度に雨強くなってるんだよー!」

「…………。」




段ボールで作った家はもはや意味もなくなり頭の上にずぶ濡れになって落ちてきている

雷も鳴りはじめ本格的な雨だ



「長谷川さんって雨男だったんだなー」

「(雷怖くねぇのか?)」

「うーん、どっちかというと怖くないー?
怖がってる人の泣き顔は好きだけどー」

「(とんだドSだな)」



ピッシャーン!


「「!」」




口パクで話し掛けて来る長谷川さんに答えていると近くで雷が落ちる音がした



「……おい、怖くねぇんだろ?」

「…マダオの怖がる顔が見たくてねー」

「俺も雷平気だぜ?」

「……………。」




雷が落ちた瞬間長谷川さんの方に近寄る炯



「実は苦手なんじゃねぇの?」

「そそそそんなわけアルメー」

「明か動揺し過ぎだろ」



耳塞いで目つぶっときゃ大丈夫だって、と言われて素直に従えばしばらくして聞こえてきた寝息





「この状況でよく寝れるなぁ」









(少し状況が違えどやっぱり似ている二人)(ただ少し違うのは炯の方が寝るのがすごく早いことである)
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