Ryo’s Room

□廃墟で起きた怖い話3
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アキラ「お前ら、大丈夫か?」
エム「大丈夫な訳無いでしょ!凄い怖い思いしたんだよ!?」
涼「ああ、すまんな。そんなにこんにゃくが嫌いか…」
エム「ちっがーう!!」
杏里「超怖かったし…死ぬかと思ったし…」
環「えっへへー、お疲れ様!」
久美「皆、3階へ行きましょ。最後は鬼ごっこよ」

3階は、どの階よりも血の匂いが濃かった。
俺は大丈夫だが、先程の肝試しで杏里とエムは体力を消耗しているはずだ。
鬼ごっことか、大丈夫なのだろうか?
まずはナースステーションに行ってみよう、と久美が言うので俺達はそこへ行った。
そこでは薬の匂いと血の匂いが混じりあっていた。
久美と環はメスや注射器を物色している様だった。

杏里「…すっごい不気味…」
環「あーっ!このメス、まだ使えるよ!」
久美「駄目よ、それ使い捨てじゃない。こっちの方がいいわ」
環「あ、これ1本刃?凄い凄い!」
エム「何でシーツとかもあるんだろ?別の所に置いてあるんじゃないの?」
アキラ「うわ、薬とか結構あるんだけど…」
涼「薬か…この棚は抗生物質か?」
杏里「え…分かるの?」
涼「見ろ、ペニシリンだ。これはアンピシリン。これはキノロン。これが…」
杏里「全然分かんないんだけど…何で分かるの?」
涼「阿呆、名前書いてあるだろうが」
杏里「それが抗生物質だって何で分かるの?」
涼「本読んでると憶える時もあるのさ。…おっ、こんな所にクレゾール!」
杏里「薬好きなんだね…」
涼「ん?クレゾールは殺菌消毒薬だぞ」
久美「はい、お遊びはそこまでよ」

振り返ると、笑顔の久美が薬の匂いがする白いシーツを持っていた。
よく見ると、血の様な汚れが付着している。何があったんだ…?
久美と環は片手にメスを持っていたが、あえて何も言わないことにした。

涼「準備は終わったか?それで何するんだ?」
久美「鬼ごっこに決まってるじゃない。鬼がこれをかぶるの」
アキラ「うわっ、昔ながらの幽霊みたいだな」
久美「いい?鬼はタッチした人にこれをかぶせて自分も逃げるのよ」
エム「じゃ、鬼になった人は10秒待って貰おうね」
環「はーい!分っかりましたぁ!」
久美「さ、始めましょう!」
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