詩人の詩
□組曲《皇帝》第三楽章
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〜復活と終末への序奏〜
それ
は、重く気だるい体を起こした。
これを体と呼べるかどうかは疑問だが…それは、重くのし掛かる頭を二、三度振ると、苦しげに息を吐いた。
《また…目が醒めた…畜生…ついてねえなあ…》
《こんなときに醒めなくたっていいだろうよ…》
《…ついてきた俺が悪いと言われりゃそれまでだけどよ…》
それは、欠伸をするように大きな伸びをして、巨体を起こした。
《よぅ……短命種をいくら殺したって…あいつらには届かないんじゃねえのか?…あいつらも、いい加減突っかかるのを止めてくれりゃ、こっちも…》
暫く黙り、息を吐き出した。
《俺が言えた義理じゃねえか…俺の責任みたいなもんだしな》
それはゆっくりと歩を進めた。
《しかたねえなあ…俺に二度も痛い思いしろってのかよ…》
ゆっくりと…ゆっくりと…
それは、光を目指し、歩いていった。
、