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□20080811〜 曲がった愛で5の御題
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(メシア) 曲がった愛で5の御題
01 殺したいくらい愛してる (ウルキオラ)
「…ウルキオラ…?」
見えない目を…否、俺が奪い取った無い目をこちらに向けている。
「あぁ」
「今日はどうしたの?」
目は俺の部屋に飾ってある。
以前はそこにあった限りなく黒に近い茶色の目。
「…今日は何を奪いに来たの?」
そう。
俺が此処に来るときは必ず彼女の何かを奪って帰る。
微笑を口元に浮かべ。
これから何かを奪われる奴のする顔ではない。
「今日は…命を奪いに…」
「そう…」
―― ドッ…
「…無いはずの心はとうの昔に奪ったから」
「今日は命を……さよなら…」
ドサリと元から赤かった床をさらに赤く染め崩れた。
「さよならではない…これから始まるんだ…」
鎖骨と鎖骨の間に開いた穴。
「愛してる…」