爽咲Histry&Dream

□みずあそび
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「なーあちぃよ仁」

「おう」

「早く生徒会室いこーぜぇー?」

「そーだな」

「…お前聞いてないだろ」

「おう」

「…………(怒」


始業式を終え爽咲学園は2学期を迎えた。
今日は半日で授業が終わりなのでただ今の時刻は午後12時過ぎ。
ギラギラとした太陽光を浴びながら光と仁は花壇に水やりをしていた。いや、正確には仁が水やりをしており光はその隣でだれている。



「なー早く終わらせよーぜ。んでアイスおごってくれ」

「…テメェで買えや」

「何でここはちゃんと聞いてんだよ!何でおうじゃねーんだよ!」

「そーだな」

「…ガリガリ君食いてぇガリガリ君ガリガリ君!」

「うぜぇ」

「ひでぇ!こっちは水やり付き合ってやってんのに!」

「勝手に付いてきたくせに何言いやがる。誰も付き合えなんて言ってねーし大体誰かさん手伝ってねーし」

「俺は仁が1人で水やりとか孤独すぎると思ってだな!」

「…何だそりゃ。こういう地道な作業は1人のがやりやすいし別に孤独じゃねーよ。そんな暑いなら先に生徒会室行ってろ」

「………とかいって本当は寂しいクセによー」

「っな?!べっ別に寂しくねーよ!!」

「どもってムキになるあたり怪しいよなー(ニヤニヤ」

「っ寂しくねぇってんだろーが!」

バシャッ!

「わっ冷てぇ!何すんだよ!」

「はん、ざまぁみろ」

「………」













それから数十分後。

花壇の正面にある窓ごしを偶然にも通りすがった明人。ふと騒がしい外を窓から見てみれば。


そこにはスコップを右手にホースを左手に持っている仁と、どこから持ってきたのか水鉄砲(特大)を右手にバケツを左手に持っている光がいた。そして2人ともずぶ濡れ。


明人は思わず吹き出し、窓を開けて2人に話し掛けた。



「おいおいお前等何やってんだよ!楽しそーだな!」

「お、あっきー!おう、楽しーぜ!」

「テメェ楽しがってんじゃねーよ!俺は寂しいなんて思ってなかったからな!」

「お前まだそれ言ってんのかよ…あっきーも混ざるか?」

「うーん…おもしろそーだけどパス!ワックス落ちたら戻すのめんどい」

「…おい光!俺の髪「うりゃ!」

バシャッ

「へへっ!気にすると思って今濡らしてやったぜ☆まぁさっきからしなってたけどな!」

「おぉ!仁髪おりたら別人!」

「殺す」

「ぐぇっ」

「おぉ!容赦無いチョークスリーパー」

「はっはっは参ったか光」

「せ、めて…ガリガリ君食べたかっ……」

「「ガリガリ君かよ!」」









(お前と違ってセットすんの結構時間かかんだぞ!)

(髪が立つ奴にすぐに直っちまう奴の気持ちが分かるか!)

(ははっ、要するに八つ当たりか)





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