Harry Potter

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─バチン。音が聞こえたと思ったら再び激しい吐き気。ぐらぐら揺れる視界がようやく定まった時、本を介してしか見れなかったホグワーツに自分自身がいるとに気がついた。
ナナシは眉を潜めながも、ほんのすこし安堵していた。

そんなナナシの隣にいたダンブルドアは数歩あるいたのちぽつり呟いた。

「儂は聖マンゴ病院に用事があったのを忘れておったようじゃ、またしばらくした後、向かうとしようかのう」

独り言が、多くなった。そう言ってダンブルドアは姿を消した。
「ありがとう、ございます」途切れ途切れの感謝の言葉だったがきっと届いているだろうと、ナナシは思った。

そしてナナシは呼吸を整えてからはじめての、けれども見知った廊下を、彼を目指して歩いた。

「セブルス」




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