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□Can Look
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「た、大変です。近隣の国境で一揆が」

そう叫びながら、部下が転がり込んできた。

みるみるうちに政宗の口角は吊り上がり、一転して歓喜の表情を見せる。

「あいつらより、農民の方が楽しませてくれそうだな」

鼻で笑いながらそう呟く。

部屋にはどんどん部下が集まり、政宗の意気も高まっていく一方。

止める手立てなどはない。

「はぁ……」

小十郎は、平和が過ぎ去る音を聞いて肩を落とした。

「Hey,Guys!」

すくっと立ち上がり、政宗は部下を見渡す。

彼の表情も、部下の表情も嬉々として輝いている。

にんまりと笑って、彼は言うのだ。

「Are you ready?今日も楽しいGameといこうや!」



国境へと移動中のこと。

顔をしかめて空を見上げる小十郎に、政宗は「どうした?」と尋ねた。

「いえ。ただ、雲行きが怪しいなと思いまして」

見上げると、空は仄暗い。
雲も押し寄せ始めていた。

こういった天気の変わり目には、ないはずの右目がじくじくと痛む。

早めにけりをつけなくてはならないようだ。

「政宗様のお背中は、この小十郎が」

察したように呟く小十郎に驚きつつも、にたりと笑いかける。

本当に良くできた男だ。

馬の手綱を握りしめる。

そして開戦の合図を叫んだ。

「Let's Party!」
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