長編小説…1


□《starlight》 完結
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「今夜夜半から晴れる予定です、続きまして全国の天」
私はその日お父さんとお母さんの帰りを待って、母から教わったばかりの手作りシチューを作って帰りを待っていました、
『遅っいなお父さん達!携帯にも出ないし、せっかくお母さんに教えて貰ったシチュー作れたのになぁー』 テレビも見飽き、時計の針が動く音が響くリビングに一人愛花莉はいた、 何時もの様に二人でそろって出かけた両親 帰って来るのが当たり前!
そう信じて… お腹も空いていたが、中学生になった愛花莉は部活で疲れたのか?うたた寝をしていた,

「ピンポーン!ピンポーン!」『ウ~ン』「ピンポーン!」ドンドン!!『愛花莉ちゃん!居るの!大変なのあけて!』
『伯母さん?何でこんな時間に??』

時計をみればすでに10時を回っていた…
『ハァ〜〜イ♪どうしたの?伯母さん』

何時もの様に、愛花莉は玄関を開けのんびりとした口調で答えた‥『愛花莉ちゃん!落ち着いて聞いて!貴方のお父さんとお母さんが‥』
その日お父さんとお母さんは、親戚の人の出産見舞いで二人で出かけ、その帰り路 信号無視の車にぶつけられた 咄嗟に母を庇った父は即死だったそうで、母は病院に運ばれた三時間後に亡くなった…,
…お葬式の後、矢張問題になったのは 川村家の一人娘愛花莉の事だった、
『わしの所は、年寄りばかりで育てられん!』
『そんな事言われても!家には自分の子供達が居るんだ!無理だ』 そんな会話が続いて‥当の一人残された愛花莉の気持などお構いい無しだった、そして次の話題は 父親の残した小さな会社と愛花莉達親子の住んでいた 家の処分の話しで…両親を無くしたばかりの愛花莉は聞きたくも無い話題ばかりだった母親の姉である伯母も初めは対抗していたが、引き取るのは絶対に駄目だと義伯父に言われ一緒には住めないと言ってきた『愛花莉ちゃんごめんね』泣きながら言われた、元々父親似のおっとりとした所のある愛花莉は 『仕方が無いよ』と言うばかり、でも…心の中では両親に訴えていた「どうしてお父さんとお母さんは私を置いて逝ったの‥どうしてあの日私を留守番させたの!」と…,
そしてその後愛花莉は 引越しと遺品整理の中で大好きだった父親の過去を見つける事にる。
          ――――――――――  〜閑話休題〜
ノートに書いてあるとは言えど、ちょっと文章代えたり(笑)削ったり…長くなりそうです、
父親と母親がどんな仕事をしていたか、父親は、小さいけどインターネットのブロバイダーから委託され、企業のホームページを作ったり、悪質サイトを見つけ出して 委託先に知らせたりする(今で言う情報解析かな?)会社でした…当時考えた設定では、

母親は、主人公愛花莉(あかり)が産まれるまでは幼稚園の先生で、生前はとても明るく元気なお料理好きなお母さんとなっていました…。
それでは本編に戻ります。
                     ――――――――――
結局愛花莉は、父親の友人夫婦の元に引き取られる事に、愛花莉自身小さな頃から良くその夫婦と両親が逢わせてくれたせいか、厄介者扱いする 親戚よりも 『家においで、きちんと学校に行ってお父さんお母さんを安心させてあげようね』そう言われ…そして初めて 皆の前で泣いた、そう愛花莉 は両親の亡骸と病院で対面した時も、お葬式の最中も涙は溜めていても 声を出して 大声で人前で泣いたのは初めてだった。
そして四十九日が過ぎて一通り落ち着いて来たのを見て、引越しの準備と両親の遺品整理を始めた時 母親の字で『祐一さんの棄てないで!大切』と
少し大きな段ボールに書いてあった、
『何だろ?お父さんの物なのにお母さんの字で…開けて良いよね』ちょうど手伝いに来てくれていた伯母さんも帰り 後は引き取ってくれる父親の友人夫婦の三人になっていたから 二人と相談して、開けて見る事にした…箱の中に更に2つの箱が《燃えるゴミ》《燃えないゴミ》と書きなぐる様な父親の字が そして箱を開けて見ると一つにはCD類 残りは本の様な物が入っていた それを見たおじさんが『そうか、柚莉さんが捨てないでいてくれたんだな…』とつぶやき何故か泣いているおじさんを見て 愛花莉は不思議に思った。
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