雑記
□麗しのソプラノ(完)
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「あでっ!?」
「……もうちょっと可愛い声出しなよ」
「何するんですか〜?……っ!?」
むっ、と雲雀を睨み付けた綱吉の眼前には雲雀のどアップ。
「君は何者だい?あの歌唱力は確実に素人では無いね」
「……そこら辺は内緒なんですよ」
「そうかい。まぁ秘密が漏れれば普通の生活は出来なくなるだろうからね」
「は、」
「妖精の歌声を持つソプラノ歌手」
「なぁっっっ!?」
「『ドンナ・ボンゴレ』は君だろう?ボンゴレのボーカル…沢田綱吉」
『ボンゴレ』
今巷を賑わせているバンドの名前だ。ギターやドラムの演奏はもちろんだが、何より『ドンナ・ボンゴレ』と呼ばれるボーカルの歌声は素晴らしいものだった。
「知ってたんですか!?」
「当たり前だろ。夜な夜な人の家の近くで歌われてたんだ。録音も出来るし調べる事も……」
「録音!!!!」
「…何。しちゃ駄目だった?」
「いや…その、……恥ずかしいっっ!!////」
顔を手で覆い、ぶんぶんと頭を降る。
「ドンナ・ボンゴレね。実際はこんな貧相で成績最下位の男子だなんて……ばれたらやばいんじゃない?」
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