ONE PIECE/左
□Sweet×2 Day ―アナタは俺の純然たる起爆剤―
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「………入れられただけで、出ちまった」
呟きつつ力無く笑うルフィを背後から抱きしめたまま、ゾロはゆっくりと自身を引き抜いた。
「ゾロ!お前まだイってねぇじゃんよ!!」
「うるせェよ………。───なァ、続きヤるんなら河岸変えねェか?」
その言葉に、ルフィは弾かれたようにゾロの手を振り解いて向き直る。
「俺は!誰に見られたって構わねぇって言ってんだろ!!」
「俺が構うんだっっっ!!!」
やり場のない怒りは、ゾロに石壁を殴らせた。
先刻ルフィがつけた血の痕跡をなぞるように、ゾロの拳から血が滴る。
「………てめェの………こんな姿を誰にも見せたくねェ…。てめェの声も、誰にも聞かせたくねェ。俺だけのもんだ。───俺だけじゃ、ねェのか?俺だけが、見れンじゃねェのかよ?俺だけが、聞けンじゃねェのかよ?……………言ったろうが。俺は───独占欲が強ェんだ……」
言いながら、ルフィという男がわからない、とゾロは思う。
これも、好奇心ゆえに欲した事なのか。
どこまで己の気持ちをわかっているのか。
ゾロの言葉に愕いたように目を見張るルフィを直視出来ず、頭を垂れる。
ああそうか、とゾロは思う。
気持ちを受け入れられ、体を合わせ、それでも尚己が欲していたモノ。
───俺には、てめェの気持ちが見えねェ……。
受け入れられるまま、流れに沿うように始まった。
ゾロの欲するまま、ルフィは笑って応えた。
それ以上を望む己は、随分と強欲だ。
だがしかし───。
「お前……チ○コ出したままで行くのか?」
「ナニっ!!?」
ルフィの言葉に愕いて顔を上げると、いつの間に整えたのか、きちんとボトムを穿き直したルフィが、心底面白そうにゾロを伺っていた。
「てめェっっっ!!!その変わり身の早さはどういうこった!?」
「ゴチャゴチャうるせぇなぁ〜〜〜。場所変えんだろ?行こうぜ!しっしっし!俺、いいィ〜場所知ってんだ!」
慌てて自身をしまい込むゾロの腕を取り、ルフィは笑いながらゾロを引っ張った。
───一体なんなんだ、てめェはよっ!!!
そう思いつつも、いつもの瞳に戻ったルフィを認めて、ゾロは小さく安堵の息を漏らした。