ONE PIECE/左

□愛しいアナタに鮮明な愛を
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「よ〜〜〜ゾロっ!なぁんだ、やっぱ入んじゃねぇかヨ!だったら俺が誘った時に素直に入れよな〜〜〜」

扉を開けるなり、楽しげなルフィの声に迎えられた。
あっはっはと笑いながら、酒瓶を携え後ろ手に扉を閉めたまま佇むゾロに、おもしろそうに湯を飛ばす。
と、熱い湯の固まりをまともに顔に受けたゾロよりも早く、心底驚いたような声をルフィは上げた。

「うおっ!!?………お、お前…風呂入んのになんでチンコ勃ってんだっ!!?」

「───風呂入りに来たわけじゃ、ねェからなァ」

ニヤリと笑いつつ、答えてやった。
途端、ルフィは大仰すぎる程の仕種で頭を振る。

「何言ってんだお前!?俺は今風呂入ってんだゾっ!?ヤるなら後でヤりゃいいじゃねーかっ!!」

「悪ィなァ。そうもいかねェ事情があんだよ」

「知るか!」

さっさと出て行けと言わんばかりに思い切り舌を突き出し、ルフィはそっぽを向いた。
普段と変わらぬそのガキっぽい仕種に、ゾロは思わず苦笑する。
むろん、出てゆく気など毛頭ない。
悠然とも言える足取りで湯に浸かるルフィの側まで行くと、バスタブに腰かける。
そのゾロの気配に気付きながらも、あからさまにゾロを拒むルフィの後頭部へ、手をかけた。

「───血が、な…」

凡そこの場にそぐわない突然の単語に、ゾロに後頭部を預けたままルフィは振り返った。

「…チ??」

「ああ………血だ」

「ん〜〜〜?チがなんだ?意味わかんねーぞ??」

「どうにも───たぎりやがる。たぎって、たぎってよォ………しようがねェんだ、ルフィ───」

言うなり、再び酒をあおった。そしてそのまま、呆けたように口を開いているルフィへ有無を言わせぬ勢いで口付けた。

「んんっ………!!?」

瞬間ゾロの口中に留まっていた熱い酒は、なんなくルフィの口中へ流し込まれる。それだけでは飽きたらず、酒の刺激に戦慄くルフィの舌に己が舌を絡ませた。
 
この己の舌の熱は、余りに強い酒のせいだ。そう思った。
 
いやにざらつき、敏感になった舌でルフィの口中を蹂躙する度、己の先端がぬめるのを感じる。
酒瓶を足下に置き、空いたその手でルフィの喉に手を触れた。
ごくりと、ルフィの喉が動く。その感触にすら刺激され、己も同じように喉を鳴らしながら、ゾロはようやく唇を離した。

「………うぇぇっっ!!!………マジィっ!!つーかイテェっっっ!!!ゾロお前!俺に何のませやがったっ!?なんかピリピリすんぞコレっ!!!マジィっ!!死ぬほどマジィっ!くっそ〜〜〜イテェ〜〜〜っ!!!」

溢れた酒を拭いつつ、息を切らしながらルフィはゾロを睨みつける。
そしてそのまま、───おそらくゾロに殴りかかる為に、立ち上がりたかったらしい。

「んあっ!?……………なんだ?なんか………力、入んねぇ…」

願い適わず、バスタブに腰かけるゾロを見上げている。

「安心しろ、只の酒だ。最も───てめェにとっちゃァ、海楼石並にやっかいなモンだろうがなァ?───おら、出ろ」

「お…お前………ナニ…考えて、んだ……?」

「血がたぎるっつってんだろうが。つーかゴチャゴチャ言ってねェで風呂から出ろよ」

「………断る」

「ァあ?───なるほどな。風呂から出れねェ程腰にキてるっつー事かよ。なら仕方ねェ。手伝ってやる」

笑いを含ませた声で言いながら、ゾロはバスタブを握り締めてゾロを睨みつけるルフィの両脇に手をかけようとした。
が、未だ力は残っていたのか。
即座に払いのけられる。

「てめェ……」

「俺はっ!!風呂に………入りてぇ…んだっ!絶対…ヤらねぇからなっ………!」

余りに、頑なな態度だった。剣呑な色を濃くしたルフィの瞳に、真正面から睨みつけられる。
途端、ゾロの内のある部分が、ざわりと蠢いた。

───上等だ。

ぎりりと奥歯を噛締め、有無を言わさず立ち上がり、ルフィを抱え上げる。

「なにすんだっ!!!離せっ!!」

「うるせぇっ!!」

既に抵抗する力など残っていないにも関わらず、尚も全身でゾロを拒むルフィの身体を後ろ抱きにしてバスタブに腰かける。
そのままルフィの脚を大きく開かせ、己が膝に上に両足をかけさせた。

「何やってんだお前っ!みっともねぇ格好させんなっ!!俺はヤらねぇっつってんだろっ!!」

「知るかよ」

「なんだとっ!?」

ダラリと垂れたルフィの左手を己の首に回させ、自然横にくるルフィの耳に口を寄せる。ぴしゃりと音をたてて、舐め上げてやった。首に回ったルフィの腕が、瞬間ピクリと震える。酒に凌駕されたルフィの身体は、随分と敏感らしい。
身じろぐルフィの刺激だけで、ゾロは熱い息を吐いた。

「ヤ!…メロ………ゾ、ロ……」

「悪ィが───てめェの事情になんざ、構ってる暇はねェ───」

そうしてゾロは、訝しげにゾロの所作を見やるルフィに見せ付けるように、ルフィの眼前に左腕をもってくる。
ルフィの身体に己の右腕を巻きつかせたまま、ゾロは、己の左腕に纏わりつく黒のバンダナを、解いた。
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