ここは一体何処なのだろうか、ふとそんなことを考えてみたがわかるはずもない
気が付けばここにいて、見渡しても窓一つない
ドアはピクリとも動かないし、常に薄暗く今が朝か夜かもわからない状況なのだ
ただ一つわかっていることはここに自分を連れてきた人物だけ
付き合いは長く全部とは言わないがそれなりに相手を理解していたはず
いや、つもりだっただけなのかもしれない…――

「何を考えているんだい?」

ハッと一瞬呼吸が止まった
いつの間にか目の前にはヒソカが立っていた
ふっと現れる彼に毎回驚いている気がする

「何も…考えてない。」
「そう?ボクのこと考えてるんだと思ったんだけどねぇ、違うのか…残念◇」

そう言いクククッと笑った
一見機嫌が良さそうにも見えるが、きっと不機嫌なのだろう
と言うよりここに連れて来られてから機嫌が良かったことは一度だってない
現に目の前でトランプをいじり始めた

(今日はそうきたか…)



ヒソカの手の中を行き来するトランプ
見つめていると不意に一枚此方に飛んできた

「ねぇ、ボクのことどう思ってる?」
「…好きだよ。」

そう言ったあとチラリと落ちたトランプを見るとジョーカーだった
占いをしているわけではないが最悪と思ってしまった

「それじゃあボクが惨めだ◇ボクの想いの方がでかすぎる…君はそれくらいの想いなのかい?」
「私だってヒソカと同じだよ。」
「違うね…全く、」

ヒュッと頬をトランプがかすめた
血が垂れるのを感じる
拭おうにも動けない空気が辺りを覆っていた
視線の先のヒソカはまだトランプをいじっている

「ボクは君の顔も性格も髪も目もその血も、全て愛しているよ◇でも君は?一部しか愛してないだろう?」
「……。」
「また明日◇ボクが満足できるようにね、おやすみ§」

ペロリと頬の血を舐めるとヒソカは暗闇に溶けていった
緊迫していた空気がとけ私は肩を落とした
おやすみって事は今は夜なのかなと呑気なことを思いつつベッドに腰をおろす

明日はごちゃごちゃと飾ったセリフは並べずにシンプルに伝えよう
きっと意味はないのだろうけど
私はゆっくり瞳を閉じた。








あなただけ見つめてる
何を言ってもあなたは満たされないのにね、










瑠衣様から素敵なヒソカ夢頂きました!
ありがとう瑠依ー☆
変態なヒソカにニヤニヤしちゃったよw
素晴らしい作品を貰えて私は幸せです!
本当にありがとう!


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