host
□体温 epilogue【clip】
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仕事が終わり、彼女の待つ部屋に帰る。
今日も部屋に居てくれるだろうか?
たまに、
そんな不安に駆られる。
(あ、電気点いてる)
最近彼女は、電気を点けたまま寝ている事が多い。
(普段、節約節約云ってるくせに。やっぱり、ボクが居ないとダメだね)
部屋の前に着き、ドアを開けると案の定…
テーブルに突っ伏してすやすや寝息をたてている彼女がいた。
「ただいま…」
髪に口付けを落とす。
部屋の明かりがついてるからホッとするんじゃなく、君がいるからだって分かってる。
「う…ん…」
「こんな所で寝てると風邪ひくよ」
眠そうに目を擦る君が、なんだか無性に愛しい。
「右京さん、おかえりなさい…」
そのまま、また眠りに落ちていった君。
ボクの精一杯で、君を愛したい。
早く、君にふさわしい人間になりたい。
「愛してるよ」
今は、君に愛を囁くのが。
ボクの精一杯。