host

□holiday!
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まどろみからゆっくり覚醒する。

「…ん」

首の下になにかもぞもぞする感覚がして、私は閉じていた瞼を開ける。


「まさおみさん…?」


「起こしました?」

申し訳なさそうに謝る彼の背中にそのまま手を回しぎゅうっと抱きしめる。


「おかえりなさい…」


枕元に置いてある時計を見れば4時を指していた。
『エタニティ』が終わってから、最近新しくオープンさせたバーで仕事をしてたであろう時間。

「…バー、忙しかったの?」

「少しだけ…。寂しかったですか?」


こくんと頷くように彼の胸に擦り寄る。


「…大丈夫だよ」


「素直に寂しいって言っていただければご褒美があるのに」


「……寂しかったよ?」


クスリと笑う声が聞こえる。


「知ってます。アナタの大丈夫は大丈夫じゃない事ぐらいは」


クスクス笑いながら私の背中を優しく撫でる。

「…意地悪」


「知ってます?可愛い子ほど苛めたくなるんですよ?」

「…ご褒美は?」


「僕と添い寝」


抗議の姿勢を見せるため、彼に背を向けて眠ろうとする。


「僕にも、たまには恋人と過ごす時間があっても良いと思うんですが…」

ぎゅうっと後ろから抱きしめられる。


「…どこに行くの?」


「どこでも。君と一緒に過ごすなら」



「起きてから考える…」

…また、クスクス笑いが聞こえる。

「一緒に二度寝でも良いですよ……まぁ、とりあえず寝ましょうか…」



手を繋ぎ、眠りにつく。





━━━…

━━…

━…


二人で過ごすなら、きっと楽しい1日になる。


さぁ、明日は何処へ行こう?




end

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