mein
□始まり
1ページ/6ページ
その白銀は俺の心を捕らえて、離さない。
俺は本気でこの白銀が欲しくなった。
--------------
今、俺は総悟と巡回中。
すると、凄い人混みの中、銀髪の天パ野郎・・・坂田銀時がいた。
そいつは、いつも目が死んでいて、しかも、銀髪のくるくる天然パーマ。
なのに、何故か目がきらめくときがある。
そんで、俺と会うたび喧嘩勃発。
俺が一番嫌いな奴だ。
だが、あいつは俺が仕事中の時にいっつも頭に浮かんできやがる。
しかも、寝ると、最近では毎日のように夢にあいつが出てくる。
そのときの表情がいつものあいつからは想像できないくらい、綺麗で、俺の方を見て、何かを喋り掛けようとする。
だけど、いつもそこで夢が終わる。
俺がそんな事を考えていると、一緒に巡回していた総悟が、でっかい声で、
「旦那ぁぁ!!」
と、よびやがった。
「あれ?沖田君に・・・多串君・・・うげぇ・・・」
「俺は多串じゃねぇ!!しかもうげぇってなんだ!!」
「だって、お前いっつも喧嘩ばかりなんだもんよ」
俺だって、普通にお前と話してみたいさ。
でもよ、俺らの性格がそれを許すだろうか?
絶対許さないだろうな・・・
「おめぇがいつも多串君とかいうからだろうが!!!」
「え・・・多串君じゃないの!?」
「違うわボケェェェ!!!」
ハァ・・・
こんな日が続くんだよなぁ・・・
普通に話していたらお前は俺に、夢の時のような笑顔で笑ってくれるだろうか・・・
「おい総悟、屯所に戻るぞ」
「えぇー、旦那と喋っていたいんですけど」
「んなもん、帰ってからだボケ」
「チッ・・・じゃあ旦那、また今度」
「うん、じゃあねw」
お前は総悟と喋っていると、普通に笑ってみせるんだよな・・・
だけど、それは俺に向かっての事じゃない。
「今日は・・・酒でも飲みに行くか」
そうつぶやいて、俺は帰路についた