駄文
□眼。
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眼を見れば、人の考えている事が解る。
眼を見れば、人の思いも見通せる。
眼を見れば、人の善悪も見抜ける。
眼を見れば、眼を見れば、眼を見れば。
それならば、俺はかごめの眼を潰してしまおうか。
俺の事だけ考えていなかったらと思うと、怖いから。
俺の事だけ思っていなかったらと思うと、怖いから。
俺の事を絶対的な悪だと見做していたらと思うと、怖いから。
ずっと、俺の事だけをお前の眼に焼き付けていて欲しいから。
そんな事を真面目に考えている自分に多少の吐き気を覚えながら、笑顔で此方に手を振るかごめに微笑んだ。
歪んだけれど、確かな笑みを。