□グダグダ
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※注意
後にも先にも無いほどグダグダです。タイトルに偽り無し。






FROM 藤真
SUB  今日の昼!
楽しい事するから1時に牧ん家集合。
流石にそろそろ場所覚えたよな?鍵は開けとくから勝手に入れ




―グダグダ




寝てる間に届いたメールと部屋の時計を見比べる、今の時間は12時ジャスト。
準備に移動にって考えるとどう考えても間に合うわけがない。
始まりは暫く前の一通のメール。
いつ登録したのかも記憶に無い、むしろ気付いた時には入っていた藤真さんのアドレスから届いたメールはだいたいが前日か当日に届く遊びの誘い。
今日の様に海南の牧さんはほぼ一緒、ここまでくると以前聞いたあの二人はそのままの意味で付き合ってると言う噂は本当なんだろう。
他にも俺と同じ状況だったんだろう、見知った人達と一緒になる事もあった。
だから、多分俺が知らないだけで知ってる以上にあの人はきっと色んな人と休日は過ごしているんだと思う。
牧さんの家に行くのはこれで4回目くらい、そんな時はだいたいが藤真さんが新しいゲームを買ったとかそんな時。
理由は牧さんの家のテレビが大きいから。

「あー、越野ー?」

遅刻して怒られるにしても一人じゃ淋しいから越野に電話を掛けて誘ってみる。
明らかに寝起き。
俺も人の事は言えないけど、何時まで寝てるんだか。
とりあえずそんな事は置いといて、藤真さんからメールが来た事を伝える。
あっちは越野のアドレスも知ってるから、きっと越野も誘われてるはず。
越野に聞いてはみたけど、この電話で起きたからまだ確認はしてないみたいだった。
そして続いた言葉。

「眠いから行かねぇ、風邪っつっといて」

ふぁっと欠伸が聞こえて来てすぐに、電話からはプーップーッと機械音が聞こえてきた。
突発予定割り込み型の藤真さんもなかなか自由な人だと思ってたけど、越野もきっとなかなかだ。
結局更に時間をロスした俺は、今起きた事と急いで向う事をメールで送って準備に入った。
普段ならゆっくりと歩いて向う駅までも自転車に乗って、ようやく牧さん家に辿り着いた時には1時半になっていた。
メールをもう一度確認して、勝手に入って本当に良いのか不安になりながらも開けた扉。
おじゃましまーすと呟いて、二人が居るであろう牧さんの部屋へ。
少しずつ近付いてくる部屋からは、二人の物であろう声。

「どうだよ?」
「…熱い」
「少しぐらい我慢しろって…ならここ?」
「いや…無理だ」
「ったく…キツいってか?」
「あぁ……」
「……っち、そろそろ仙道も来る頃だし、続きはアイツが来てからって事にしてやるよ」
「悪いな、藤真」

………。
やっちゃった?
あれ?
もしかして、良くも悪くもナイスタイミング?
これはもしかしてベッドが軋む展開?
つーか、え、俺?
俺も?
助けて越野、いや確かに藤真さんとか綺麗だけど今の聞いた感じ掘られんのこっちだよ、俺まだ男の子で居たい。
さぁ、どうしようか。
隠れる…場所があるわけでもないし。
……!
帰る!
むしろ途中で用事出来て最初から来れなかったとかなら!
よし、いける!

「何やってんだよ」

一人で悶々と考えてるうちに開いていた扉、調度出てきた藤真さんと目があって、自然と逸した目は部屋の中へ。
今度は牧さんと目が合う。
そこでやっと感じた違和感、二人とも服はしっかり着てる。
んんー?
早く入れよなんて言われて腕を引かれてテーブル挟んで牧さんの真ん前に座らされた俺、目の前のテーブルには幾つもの施設案内のパンフレット。

「聞けよ仙道。折角各校監督容認の希望者参加型合同合宿やるにあたっての希望地俺らが幾つか決めて良いって言われたっつーのに、こいつさっきから文句しか
言わねーの。やれ、そこは空調設備が悪いだのそこだと狭くてキツいだの。その上湘北の奴等は一人も今日都合つかねーし…」
「湘北の事は兎も角、いくら希望段階で最終決定は監督が決めるにしてもだ、それくらいの判断は必要だろうが」

真剣に且つ真っ当な意見を返す牧さんを前に、藤真さんが機嫌を悪そうにあー?
と少し低めの声で返した。
だけど、表情は裏腹に明らかに俺を見て笑っている。
そうして思い出した自分の勘違い。
何となく分った、きっとこの牧さんへの態度はフェイク。
牧さんも一緒な以上合宿の話は嘘じゃないにしても、きっと、あの時の会話は仕組まれたもの。
牧さんの返答を予想しながら誘導した上の会話。
その為に事前に一人調べたのだろうか。
…手強い人だ。
この人がいる限り、世代交代にはまだ少し遠い気がする休日の午後。
それにしても今更だけど、人の家の鍵を開けとく宣言しちゃうこの人はいったい何なんだろう。






なんと言うやおい
やまもオチも意味もねえ
そして牧にエロは求めてない!


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