Short

□Small 19's boys
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船医の服を着せられてなおぐすぐすと泣き続ける二人を見て、航海士と考古学者が溜息をついて、二人をひょいと抱き上げた。


「はいはい、泣かないの」


「うー」


航海士に抱き上げられた子料理人はぴたと泣き止んだ。航海士はくしゃくしゃとさらさらの金髪を撫でた。


「今より可愛いじゃない」


「女に従順なのはこのころからか?」


船大工の呆れた目が向く中、彼は小さな手を伸ばしてリーゼントに手を伸ばした。つんつん、と触って、きゃっきゃっと笑顔を浮かべている。船大工も思わず震えながら手を伸ばした。


「おお…確かに可愛いじゃないの…」


「この頃のサンジはまだ純粋だったんだな。それに比べて…」


狙撃手がちら、と見た先には、泣き止んだにもかかわらず、どこかむっすりとして考古学者に抱かれている子剣士の姿があった。船長が頬っぺたを突いても、堪えるようにまっすぐ前を向いていた。


「ゾロさんは昔っからむっつりしてたんですねー」


「そうでもなさそうよ」


「え?」


考古学者がくすくすと笑いながら、音楽家の杖型刀を指差した。疑問付を浮かべながら刀身をちら、と見せれば、剣士が途端に固まり、顔をきらきらと輝かせ始めた。


「もっと」


「え?」


「もっと、みしぇて」


剣士が手を伸ばしねだる。音楽家が一歩離れてまた刀を見せれば、剣士はきゃっきゃと笑って喜んだ。可愛いですね、と音楽家が笑顔で剣士を撫でた。


「チョッパー、本当に一日経たなきゃ治らねぇのか?」


ビスケットを観察している船医に狙撃手が尋ねれば、船医はビスケットを摘んで、


「ゾロもサンジもビスケットが大きくてちょっとずつしか食べてないから、多分6時間くらいで効果は切れるんじゃないかな」


「えー、6時間じゃ夜9時でメシの時間に間に合わねぇじゃねぇか」


「なんでそんな時だけ計算早いのよ!」


「てかお前のせいだろっ!!」


二度目の船員達の拳が響き渡った。



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