Short2
□Reverse surprising.
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ガン!!
料理人の蹴りが船長に落ちた。航海士がきょとんとする前で料理人は愛想笑いを浮かべて、船長の首根っこをむんずと掴んでキッチンに連れ込み、ぎゃーぎゃー怒鳴った。
「バカ野郎、てめぇ…!!!」
「す、すびばぜん…」
「サーンジ君」
「はぁいナミすわん!」
航海士の一言で料理人はたんこぶだらけの船長を掴んだまますっ飛んできた。航海士が指さした先には、笑顔を浮かべた狙撃手と首を傾げながら船大工が用意した熱々の金網がずらりと並んでいる。
「どういうこと?」
「わっかりました、ナミさん!!ルフィの話の続きを、説明します」
ぶん、と船長を剣士の方に投げて、料理人は狙撃手に合図を送りキッチンに駆け込んだ。
彼等が手に持ってきたものを見て、船長がしししと笑い、他の船員達はぽかんとして彼等の方を見ていた。
料理人の手には、霜降り輝く牛肉の塊に、しっかりと味付けがなされたカルビ、薄く切られた桃色の豚肉に、つやつやとした皮を付けた鶏肉や丸々としたフォアグラと、みたこともない肉が並ぶ皿が。
狙撃手の手には、彩り鮮やかなキャベツや、みずみずしいレタスに、緑がはえるピーマンなどの野菜、ソーセージ、そして、大きな玉子が詰まったバスケットが乗せられていた。
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