Short2

□Reverse surprising.
4ページ/6ページ



よっし、まだあるけど、とりあえずはこれだけな。
…ってみんなすげぇ顔。ぽかんとしてる。やりすぎちまったのか、そうか、悪かったなぁ。まぁ、みんなの朝のサプライズのことはばらさなかったから勘忍してくれ。


とりあえずさ、説明するぞ。おれの口からで…いいよな。オーケー。


まず、こんなことやるきっかけはこいつなんだ。ルフィ本人。てめぇなに偉そうにしてんだ。昨日まで忘れてたじゃねぇか、クソゴム。


とにかく、ある日さ、確かチョッパーの誕生日数日前だったかな、ウソップとこいつに強引に風呂入ろうなんて言われつつ無理矢理連れてかれたんだ。で、おれがルフィの頭洗ってやってたら、湯舟に浸かったウソップが突然こんなこと言い出したわけだ。


『なー、お前らはさ、誕生日にどんなことがあったら嬉しい?』


って。突然の質問に意味がわからなくて、首傾げたらウソップが笑って、


『ほら、もうすぐチョッパーの誕生日だからよ。おれなら、いつもみてぇに騒げればいいけどよ、お前らはどうなのかなーって』


ウソップが促してきたから、おれは、ルフィの頭のシャンプー泡立ててやりながら…、くそっ、なんか恥ずかしいな…。おい、言え言えコールやめろってんだ。言やーいいんだろ、言やー。


『そりゃあ、いつもみてぇにおれの誕生日でも料理出来て、皆が食ってくれりゃ満足だが』


まぁ、こういったわけだ……次行こう。ウソップもこいつも今の皆みてぇに、まぁ、ナミさんやロビンちゃんみてぇに美しい笑顔じゃねぇけど笑ってたんだ。


『お前は高望みしねぇなァ』


『任せろ、しししっ。腹一杯食ってやるっ』


『…湯かけるぞ』


ルフィの頭にシャワーぶっかけてやって、ついでにウソップの顔にもシャワーかけてやって、おれ達も風呂に入って、


『じゃあお前はどうだ、船長』


そしたらこいつ、こう言ったんだ。


『そうだな!おれはいっつも驚かされてばっかだから、誕生日に皆にさぷらいずがしてぇっ!!』


どこからこいつにそんな発想が現れたのかわからねぇが。まぁ、そんなことよりも、おれ達が真っ先に頭に浮かべたのは、こいつのウソの下手さだから。


『そりゃ無理だ』


『失敬だなお前っ!!』


そん時は笑い話ですんだんだけどよ、いざ誕生日前になっちまって、おれの頭の中にそれが未だに残ってたわけだ。で、ウソップも未だに残ってたからよ、何とかサプライズさせてやりてぇって、思って。


で、今日たまたま富豪の牧場夫婦という矛盾したようなしてないような二人を助けたから、これを思い付いたわけ。



次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ