Short2
□After Bad Dream
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嫌な夢見たんだ。絶対もう、見たくない夢。起きたらさ、汗がびしょびしょで、頭がぐるぐるして、息がゼェゼェって言ってた。まだ真っ暗でさ、また寝る気になれなくて、おれは、外に出たんだ。外の風は涼しくて気持ちよかった。
そしたら、キッチンに明かりがついてたのが見えてさ。こっそり覗いてみたら、サンジが椅子に座って、ココアを飲んでたんだ。おれは、珍しいなって思った。サンジは、いっつも味がないお茶を飲んでるから。
「……お前も飲むか、ルフィ」
サンジは、おれに気づいてたんだ。手招きして、椅子をぽんと叩いて促してくれた。だから、おれはそっと入って行ったんだ。
「サンジィ、どうしてお前ココアなんだ?」
「……お前と同じ、理由だと思うぜ」
サンジはため息ついて、おれの前に甘くてうめぇハチミツココアを出してくれた。おれはココアを飲みながら、聞こうとしたんだ。
「同じ理由って、サンジも…」
「お前も飲むか、ココア」
そしたら今度はゾロが入って来て、おれとサンジ見てびっくりした顔したんだ。おれもゾロと顔見合わせてびっくりしてた。
「夢見悪かったのか、お前も」
「…まぁな。ルフィは」
「すんげぇ嫌な夢だったぞ!」
「珍しいもんだ。お前をへこますってったら相当だぜ」
「だな」
ゾロもサンジも喧嘩せずにため息ついてる。サンジはゾロにもすぐにココアを置いてやってた。そしたらゾロは刀をちゃきちゃき鳴らしながらすとんと椅子に座って、苦そうなココアを一気に飲んで熱そうだった。バカだなーって言ったら殴られちまったけど。
「なー、サンジ、ゾロ」
「ん」
「どした」
「どんな夢見たんだ?話してさ、その後楽しいことすりゃ忘れるだろっ」
おれが聞いたら、ゾロとサンジは顔を見合わせてお前から言えって睨み合い始めたんだ。でも、しばらくしたら、おれの方見て、
「とりあえず、ルフィから話せ」
「だな。言い出しっぺからだ」
って。
おれは別によかったからさ、話すことにしたんだ。
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