Short

□Their great afternoon in winter
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ある日の3時のおやつにて。
まずはレディにちゃんとご奉仕するのは俺の役目の一つだ。まずダイニングで本を読んでいる博学のロビンちゃんにケーキを差し入れた。本日のおやつはケーキの中からあったかいチョコレートがとろりと出て来るフォンダンショコラと煎れたて紅茶。ナミさんは図書室にいると麗しい笑顔で教えて貰い、俺は急いで向かった。


今の季節は冬。どうやら冬島が近いらしい。大粒の雪もちらほらちらついていて甲板のあちらこちらに積もり、男共が雪だ雪だと大騒ぎしてやがる。
まぁ、俺はガキ共みてぇにはしゃいだりしねぇがな。


「んナミすわぁーん!!おやつで…」


図書館に入ってナミさんへ愛を叫んだけど慌てて口を塞いだ。ナミさん専用の測量机で、麗しい顔を伏せておやすみになっていらっしゃる。
それにしても、こんな寒い所でおやすみになってナミさんが前みてぇに病気にでもなっちまったら大変だ。慌ててコートとスーツを脱いで、ナミさんの肩にそっとかけてあげた。


あぁ、寝顔もいっそうかわいらしかったなぁ。俺がナミさんが見ている夢の中に登場していて王子様としてあなたを迎えに行くんですねぇ……ぐふふふ。
俺は上機嫌で図書館から出たけど、外は意外と寒かった。フォンダンショコラを崩さねぇようにしながら俺は急いでキッチンに戻った。



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