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□発熱と信頼の踊舞曲
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某日、インペルダウンにて。

「はいもしもし!署長になりた……いや今は署長のハンニャバル!」

署長室の電伝虫が高々と鳴り響き、インペルダウン署長のハンニャバルは電伝虫をとった。どかりと署長席にもたれながら悠々と喋ろうとするが、

「こ、これは先々代署長!」

驚いて目を見開き、ついには椅子をひっくり返した。

「ど、ど、ど、どうしましたでスマッシュ?」

がたり、と席から思わず滑り落ちる。だが、息を整えて会話を続ける。

「は、はい。副署長でマッシュか?今少し姿が……えぇえぇぇ!?」

思わず取り落とした電伝虫は、ぷつんと切れた。甲高い声をあげ、あたりをきょろきょろ見渡す。誰もいない。確認してふぅと息をついた。

「こ、こ、こ、これは、副署長にはまだ言わない方がいいでマッシュね」

ーーある男が麦わらのルフィを捕まえれば。

ーー逃がしたマゼランのかわりに副署長になる。

ーーその男は、インペルダウンの元看守長の……。

この一本の電伝虫連絡は、内密に相談された副署長に恋する現看守長だけではなく、囚人たちの噂にひっそりとなった。新たな事件の、幕開け。


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