Short4

□The first lunch Time
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コノミ諸島にて、航海士を仲間にしたその日の午前。甲板にて、ゆったりと談笑したり昼寝したり新聞を読んだり、煙草をふかしたりしていた麦わらの一味だったが。


「あ」


「いっ」


「………」


「う…」


ぐぅぅ、と豪快に腹の音が四人同時に鳴り響く。煙草を味わっていた料理人は、ゆっくりと顔をあげた。


「メシにしようか?」


「するーっ!!!!」


「あいよ。ナミすわん、ちょっと待っててねー!!!」


船長のキラキラした顔にそう告げ、航海士にメロリンすると、料理人はゆっくりと立ち上がって、キッチンに素早く入って行った。狙撃手が空腹のお腹をさすり、料理人をちらと見ながら、ゆっくりと船長に近づく。


「なー、ルフィ」


「ん?」


「ちょっと、聞きてぇんだけどな」


「なんだー?」


「サンジのメシって、うまいのか?おれ、まだ食ったことなくてさ」


船長は狙撃手の言葉に瞬きする。剣士と航海士も顔を見合わせた後、


「私もデザートしかもらってないけど…あれサンジ君が作ったのかしら」


「おれもだ。あのレストランの料理はうまかったがな、あいつのはまだだ」


「なっ、お前らも気になるだろ!どうなんだルフィ」


狙撃手の質問に、船長はニィっと満面の笑みを浮かべて、


「サンジのメシはなっ、おれが今まで食ったメシん中でいっちばんうめぇぞ!!」


「そ、そんなにか!?」


「あぁ!!もーっと食べてぇ食べたりねぇってなるんだ!!」


「あんたならいっつもなってる気もするけど」


「失敬だな!!サンジのメシならいつもの100倍なるぞ!」


「ホントか…」


「おれウソつかねー!!」


船長は胸を張って言った。三人が疑わしげに顔を見合わせるが、キッチンからふんわりとただよってきたいい香りに鼻をひくつかせる。コンソメの香りだ。それに何かを揚げるような油の音がする。かしゅかしゅ混ぜるのは何を混ぜているのだろう。


「サーンージー!!何作ってんだー!!」


船長は甲板から大声で叫んだ。するとキッチンの窓が開いて、料理人がひょこっと顔を出した。


「あー…メニュー決めてなかったからよ、適当にだ適当。ナミさんごめんねー!!ナミすわんの好きなものは明日作るからねー!!」


「おーれーもー!!」


「お前は知らん!!」


「ぶー」


むくれた船長を尻目に、料理人がキッチンに戻る。すると、次々と様々な香りがただよってきて。二人、いや意外にも剣士さえも思わず、ごくんと唾液を飲み込んだ。


「あながち」


「ウソじゃないかもな…」



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