□【片想い】
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『めんどくせー、か?』

「いや、想う奴はいる」





それは意外な答えだった





「でも叶わないって分かってる。だからあえて言うつもりはない」



『お前は、それでいいのか…?』



「嫌だけど、言ったところで相手は困るだけだ。困らせるつもりはねーよ」








そう言って片手を伸ばして


大きく息を吸った





「どんなに手を伸ばしても、届かねー。だから一生片想いだ」




「一生の気持ちを捧げる事が、フラれることも、忘れる事も出来ない俺の…

精一杯の強がりだ」







その言葉に、引き込まれた




そして自分のキモチにも気付いてしまった








この人に愛されたかった









この人に愛されたなら、どんなに幸せだったのだろう




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