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□【幼き君を知る】
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『シカマル?』
「…」
縁側で寝転ぶシカマルは、すーすーと寝息を立てて
一向に起きる様子が無い
「あらやだ。シカマルったらまた寝てるの?」
「みたいだな。」
『みたいです』
奈良家の縁側で、シカマルは寝ている
そして、私はヨシノさんと夕飯の支度をしていた
「仕方ないわね。2人で食べちゃいましょう」
奈良家は基本、人を気にしない
木の葉にくるたびにご飯をご馳走になったり、泊まったりしている私は
ヨシノさん曰く、娘
『え?シカクさんは食べないんですか?』
「えぇ、今日は親友と呑みに行くんだって」
「行ってくる」
『いってらっしゃい』
テマリがシカクを送り出すと、食卓を並べ終えたヨシノがシカマルに布団をかぶせに行った
「まったく…、この子は身長以外昔から何も変わらないんだから」
『昔‥』
テマリの知らないシカマル
出会う前の、幼いシカマル
『いただきます』
おいしい夕食をつまみながら、テマリはそっとヨシノに尋ねた