は
□【熱だけ残していかないで】
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『は、ぁ…アんっ』
波のような快感を与えて
ぶつかる肌
滴る雫
じっとりと汗ばむ身体
何度もキスを繰り返して
私はあなたに溺れてゆく
「テマリ‥、テマリ‥」
嫌
そんな風に呼ばないで
どんどん愛しくなるから
帰れなくなるから
「俺が見送るから、俺の任務が終わるまで帰るなよ」
ダメよ
あなたの顔をもう一度見たら
帰り際に見てしまったら
私は今度こそ帰れなくなる
情事後のけ怠い身体にシーツを纏い
愛しいあなたの頬に触れる
「頼むから‥」
その顔に私が弱い事、知ってる癖に…
『シカマル…』
啄むようなキスを落として
じっと見つめ合った後
あなたはゆっくりと現実への扉を開く
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