□【おそろい】
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『お世話になりました。』


「また、いつでもいらっしゃい?」


時刻は7時。




冬の夜は寒いのに、テマリはわざわざこの時間帯に帰る時間を設定した




「送ってく。」

寒さが苦手なシカマルも、防寒着万全でテマリを大門へと連れていった


『もう、ここまでで大丈夫だ』


大門の前に着くと、テマリが振り返って言った



「あぁ。気ぃつけろよ?」

『わかってる』






シカマルの腕が自然にのびて、テマリを抱きしめる




『…あっ!』



シカマルの腕に入ってすぐ、テマリは思い出したように背中の荷物から

あの紙袋を取り出した


「何だ、それ?」





紙袋をあさり、取り出したものは…


「マフラー?」





『あぁ。ヨシノさんがくれたんだ!手編みだぞ?』





嬉しそうにマフラーを手に取り、首に巻いてゆくテマリ




純白のマフラーは手編みなのに寸分の狂いもなくて

『似合うか?』



そう問いかけてくるテマリは、淡い、優しいオーラをまとっていた







『シカマル…?』





「―…また、すぐに逢いたい‥。」


『まだ別れてもないぞ(笑)?』





そうにっこり笑って、テマリはシカマルに抱きついた



『もう少ししたら、寝ても覚めても一緒にいられるから。』

『もう少し我慢しろ!』



「それって逆プロ?」



『‥さあな(笑)』



「めんどくせー、、、」


優しいキスをして、帰るテマリの背中を見送るシカマル



「俺も、母ちゃんにマフラー編んでもらおーかな‥」



だって君と、お揃いになるから…






Fin.

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