09/02の日記

14:46
狡くて優しい人
---------------
師匠は狡い人だ。



いつも僕をコキ使うし借金の保証人にするし、旅の生活費だって僕がカードで稼ぐ。
その生活費の大半だって師匠の酒代へと消えていく。

こんなろくでなしの師匠に僕が愛想を尽かせられないのは、師匠が極々たまに僕に優しくするからに違いない。


僕がマナを殺し、師匠の手をとってエクソシストになると決めてまだ日が浅い時、僕はどうしようもない罪悪感に駆られ自殺しようとした。だけど師匠に見つかってぶん殴られ死ぬことができなかった。
師匠は僕が今まで聞いたことがないような罵倒を並べた。


あぁ、僕はこんなにも駄目な人間なのか。


師匠が僕の腕を強く掴む。

僕は捨てられるて思った。
それも当然だと思う。僕はマナを殺し、師匠の手をとってエクソシストとして生きると誓ったのに、簡単に命を絶とうした。
捨てられて当然なのだ。

だけど師匠は僕を捨てずベットに入れ、早く寝ろと言って抱き締めた。

その師匠の温もりが心地よくて、嬉しくて僕は泣きながら眠りについた。


あれから師匠は僕が不安定な時だけは優しくする

本当に、




狡くて優しい人


そんなあなたが好きだから愛想なんて着かせない。

前へ|次へ

日記を書き直す
この日記を削除

[戻る]



©フォレストページ