4月13日金曜日。

□2. 13日(金)・8:00〜8:30
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「おはよう。父さん、母さん」


写真に向かっての挨拶。僕にとってはいつものこと。
2人が残した家に、僕は1人で住んでいる。もう、慣れた。


10年前、僕の両親は他界した。
何者かによって殺された。
形跡はあるけれど、犯人が特定出来ず、いまだに解決されていない。

でも僕には関係ない。僕は生きている。
それだけで十分だ。


「…行ってくる」


いつものトーストと、いつもと違う鞄を手に取り、ボクは玄関を出た。


「………………………」


……視線を、感じる。
時計を見た。8時6分。


「まあいいか」


ボクは、わざとそう言って歩き出した。
ボクを見ている奴がすぐそばにいるのはわかりきっている。
誰なのかなんてのはどうでもいい。

だから、その声も聞こえた。


「目標確認。追尾します」
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