小ネタ
集積場。ふと思ったことなど…
◆あめのひ
突然の雨に降られて
びちょびちょの恰好だった
それはとっても寒い日で
身も心も凍えていた
「これ、使いますか?」
いきなり差し出された水色のタオル
「え?あ、いえ、大丈夫ですよ」
気持ちだけいただきます、と付け加えると困った顔をされてしまった
「でも…風邪引いちゃいますよ、はたけさん」
「え?」
大きな疑問が頭に浮かぶ
「あっ、えーと…あの、バス!バスの中でよくケータイで、あのー、電話されてるでしょう?」
「はあ…」
「それで、名前、覚えちゃったんですっ」
若干というかかなり焦った感じがしたがまあいいか
「びっくりしましたよね、スイマセン」
「まあ、ちょっと…」
ははは、と互いに苦笑い
少しすると、青年の横に黒いリムジンが一台停車した
え、何でリムジン?と思って見ると、運転席にはなんかゴツイ感じの男が一人
「あ…。じゃあ俺はもう行きますので、ちゃんとこれで拭いてくださいね。タオルは返さなくていいんで」
青年に先程のタオルを押し付けられ、返そうとすると既に彼は車のドアを開けていて「それじゃあ!」と手を降ってさっさと走り去ってしまった。
END?
彼について驚きの事実を知るのとタオルを返すことができたのはそれから少し後だったとか何とか。
2009/03/07(Sat) 15:19
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