過去拍手
□読書の秋?
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秋……
秋といえばいろいろな秋があるけれど、やっぱり私は…
「読書の秋!!」
〜読書の秋?〜
最近覚えたこの世界の文字を早速実践したくて、本当は「食欲の秋!」と言いたい所を、読書の秋に急遽変更した。
さらば、私の心のオアシス…
素敵な食材たち……
先日女房さんに借りてきてもらった何冊かの本を手に、表紙をぺろっと開ける。
先程別れを告げた私は、隣で昼寝をしているヒノエを起こさないように、小声で朗読を始める。
だがそれも始めだけだった。
数分後にはぽかぽか陽気にやられ、眠りの世界へと落ちてしまっていた。
私の…バカ!!
「ひめ………姫君。」
んん…私を呼ぶ声?
ゆさゆさと私の体も揺さぶられている。
何〜!
「ん〜、もうちょっと寝させてよ〜」
いまいいところなんだから邪魔しないで!
だが、一向にゆさゆさ攻撃は続いていて、逆にエスカレートしている。
知ってますか?
私低血圧なんですよ?
「うぅ〜…んー。」
いい加減に…
「してよーーー!!」
ゴンッ!!
「痛っ!?」
「痛てっ!!」
起き上がった勢いで、何かと頭で思いっきりぶつかった感触がした。
その時私以外の物の声が聞こえた…ような〜。
目を開けると、私の横で頭を抱えているヒノエの姿が。
「キャャーーー!?ヒノエ、大丈夫?」
ヤバい……いま私とんでもないことをしてしまった気がする。
ヒノエを無視した上に頭突きをしてしまった。
あのお綺麗なお顔に…
体がぷるっと震える。
「よくもやってくれたね?姫君?」
いやぁ〜、ヒノエの顔が怖い〜。
「わかるよね?いま俺がどんだけ気づついているか。」
ガシッと前から肩を捕まれる。
近づいてくるヒノエの顔。
鼻と鼻がぶつかりそうなくらいの距離で一瞬止まって。
「もしかして…」
「そう…お仕置き!」
顔は笑ってるけど心は笑ってない笑顔でついに言われた一言。
そう…
『お仕置き』
来たぁぁぁ〜〜〜(泣)
「い…いやぁぁ〜!!」
「抵抗はできないって、わかってるよね?」
「いやだぁぁぁ〜!!」
その後、私はお仕置きという名のキスの嵐を受ける事になりました。
そう、気絶するくらいに…。
そしてこの日を境に、寝起きは死んでも気をつけようと心の中で誓ったのだった。
〜終わり〜
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