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□聖夜の夜は
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〜聖夜の夜は〜



12月25日はクリスマスの日。

クリスマスといえばやっぱり美味しい食べ物たちが頭に浮かんできます。

ツヤツヤに光ったチキンちゃん、シュワ〜とした口当たりのシャンパン、口に入れると溶けて甘いクリスマスケーキ。

次から次へと妄想が広がっていく私は、コップを片手に一人ニヤニヤしています。

結局は食べ物しか頭にない私は、いまだって机の上にのっているさまざまな食材を見ては手が伸びそうになっています。

ぐう〜っとお腹も鳴ってきて、いまかいまかと時計の針が進むのを楽しげに眺めています。

「一時間…あと五十九分!!」
体を上下に動かしながら時計を眺めていると、突然後ろから誰かに頭を叩かれた。

「いたっ!?」

「な〜につったんてんだよ。準備はまだ終わってないんだから早く手伝え!」

「っ将臣くん!?」

後ろを振り返るとそこには顔をひきつらせた将臣くんが立っていた。

手には装飾されたリース、頭にはサンタ帽と、いかにも張りきってますといった空気がムンムンした。

「なんか将臣くんすっごく張りきってるね。」

「それはお前だろう?いつお前に飯が食われるか皆そわそわしてんだからな?」

「いくら私でもそんな汚い事しないよ!勝手な事言わないで!!」

ぷう〜っと頬を膨らませて将臣くんを睨み付ける。

「まぁ〜そのままじっとしててくれれば全然問題ないんだけどな。」

そう言うと将臣くんは急に私の耳元に顔を寄せてきた。

余りの顔の近さに私は少し驚く。

「な…なに!?」

「今日の夜,空けとけよ。」

「え……?」

「いい所連れていってやるからさ。」

…いいところ?

そう言うと将臣くんは顔を離してクスッと笑った。

「二人で…だからな?いいか、絶対予定いれるんじゃないぞ。」

「ぅ……うん!!」

二人でクリスマス…。

将臣くんとクリスマスを過ごせるなんて凄く嬉しい!!

「よし、いい返事。じゃあ準備再開するぞ!」

「うん!!」








―聖夜の夜は好きな人と一緒に…―





〜終わり〜

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