金狐黒鹿のオブジェ

□大晦日の夜
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「だー暇だってばよ。」

「でかい声でため息つくな…はぁ…。」

「だってシカマル今日は何の日か知ってるんだってば?」

「大晦日だろ?」

「なのに俺ら草むしりだってば!」

大晦日の今日ー
合同任務でお屋敷の草むしり。
その前は大掃除の手伝い。その前もその前もその前…。

「もうイヤだってば…。」
確かに嫌だ…(笑)
と同意するシカマル。

「なんかこう大晦日らしいことしたいってば〜。」

シュンと悲しげなその顔にシカマルはドキリとする。

「じゃ…めんどくせぇが除夜の鐘でもならしに行くか?」

「本当ってば!行くいく!!シカマル年越しラーメンも食べに行くってばよ!」

「ラーメンじゃなくて蕎麦の間違いじゃねーか?」

「ラーメンでいいんだってば!!」

「はぁ…へいへい。」

一瞬にしてテイションが上がったらしい。
ナルトは鼻歌まじりで草むしりを再開させる。

たく…しょうがねーな。嬉しそうなナルトを見るだけで自分も嬉しくなる。








ーーーーーーーーーーー…

「は〜い♪みんなおつかーれ。んじゃ各自、解散。」

解散と共にみんながナルトを誘い出す。



「なぁナルト一緒に初詣いかないか?」

「…なっナルト君…よ…よかったら…。」

「ナルト。今日は大晦日だ。これから除夜の鐘について語ろう。」

「ドベ。修行するぞ。付き合え。」

「ナルト君。僕と熱く初日の出に向かってはしりませんか?」

「ナルトーちょっと付き合いなさいよ!」

……

流石にめんどくさがってらんねーな…邪魔されるのはごめんだ。

「はぁ…」

そう思ってシカマルが口を開きかけたとき。

「みんなごめんだってば!!
俺、シカマルと年越しラーメン食べにいく約束なんだってばよ。」

グイグイと腕をとられナルトに引っ張っられる。

「あっちょっとナルト…。」

サクラが止めるのも聞かずにナルトは走り出す。

「おっおい…。」

腕をつかまれたままだったシカマルも引きずられるように走り出した。















ーーーーーーーーーーー…

「はぁはぁ…もう誰もいないってば?」

「ああ…」

肩で息をしながらナルトが人気のない場所で立ち止まる。

「?どうした?」

いきなり真っ赤になったナルトを不審に思うシカマル。

「あっありがとうだってば。」

「?」

「あっあとっこれからも付き合って欲しいってば…。」

「あ?…ああ。付き合うぜ。」

真っ赤な顔をより一層赤く染め、驚いたように口をパクパクしているナルト。

「いいの?きっ…気持ち悪くないんだってば?…」

「?べつに?」

「はぁ〜良かったってばよ…。シカマルって寛大…さすが!俺が惚れた男だってばよ!!」

真っ赤に染まりながらニシシと笑うナルト。

まぁー
んだかよく意味がわからないが
めんどくせぇから
いいか。
ナルトも喜んでるみたいだしな…。

「じゃっシカマル!ラーメンラーメンだってばよ!!」

「?おう。」









ーーーーーーーーーーー…

「やっぱり一楽は最高だってばよ!」

「ああ。そうだな。」

一楽でたらふく年越しラーメンとやらを食べてゆっくりと土手をゆく。
これから除夜の鐘をならしに向かう予定だ。

「…シカマルと食べたから特別うまかったてば…。」

ボソボソとナルトが呟いて顔を真っ赤にする。

「?いつも食べてるだろう?」

「きょっ今日は特別だってばよ!!」

「はいは…。」
特別…ん?
今日のコイツは赤くなったり変な顔になったり忙しいよな。
いつも笑ってから…?
…待てよ…?
『あっあとっこれからも付き合って欲しいってば…。』『いいの?きっ…気持ち悪くないんだってば?…』『はぁ〜良かったってばよ…。シカマルって寛大…さすが!俺が惚れた男だってばよ!!』

「あ゛」

「どっどうしたってば?」

「ナルト。
お前…俺に告ったのか?…はぁ…」

「えっ?なっなに言ってるんだってば?」

今度は真っ青になったナルトを見て深くため息をする。

「…もっもしかして…
きっ気づいてなかったってば;…?」

汗をダラダラたらしながらどもるナルトをみて吹き出す(笑)

「くくくっ…(笑)」

「しっシカマルってば…ひど…。」

「っ悪かった(笑)」

「むー…はぁ…。」

しゅんと落ち込むナルトの頭を撫でながらシカマルは呟く。

「…俺が先に言おうと思ってた…。」

「?」

「好きだ…ナルト。」

「……。」

ぽかんと口をあけ呆けた顔になるナルト。
それを見てまたシカマルが笑い出す。

「しっシカマルいっ今なんて言ったってば!!」

「二度も言えるか(笑)」

「言って!
なんて言ったんだってばよ!!」

「いやだ。」

「なんで?なんでだってばよ!」

押し問答のすえ
俺らはゴロゴロと土手を転がった。
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