★BOOK★
□不安
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しばらく俺達は黙って朝の涼しい風をうけていた
「そろそろ…いくか?」
切り出したのはテイトだ。
テイトは、よいしょとゆっくり立ち上がる
「…どこいくんだ?」
俺はテイトを見上げた
うーンと背伸びしていたテイトの動きがピタと止まった
(うわぁ。なんかわかんねぇけど怒ってる…(汗))
「まったくお前はぁ……馬鹿かッッ。もうすぐ掃除の時間だろうが!!この前遅れ
たときだってあのクソエロ司教め、一日中!俺にからんできやがったんだぜー!!
まったく。また遅れたら、あのエロ司教に何言われッかわかんねぇだろ!!!!!」
俺はテイトの早口言葉をもう一度スロー再生してから
ようやく理解。
「なーるほど!!そういうことなら…急げテイトォ!!」
俺は勢いよく立ち上がると目にもとまらぬ早さ(?)で、はしりだした
「ちょッ。ミカゲーッー!まちやがれこらぁーーーーーー!!!!!」
(遠くテイトの声がなんか聞こえるような……
―――――――まっいいかぁ。テイトならすぐ走ってくるだろ♪)
そう思ったら肩にポンと手が置かれた
(ははーやっぱり来た♪)
「遅いぞテイト!」
そういって茶化してやったら
「バカ、ミカゲ、その、恰好、はず、いっつーの。」
と、少々息切れ気味なテイトににらまれた・・・
(ん・・・?その格好・・・?って)
「うわぁっ。俺、着替えてないし!!!ゴメンなーテイト」
「ッ・・・・・・。」
見るとテイトは
何かをやり過ごすかのように息を詰め胸元を押さえていた
体は震え、今にも倒れそうな様子で。
「テ・・テイト?」
(自分より運動能力が高いテイトが、たった数十メートルでこんなにも息があ
がるだろうか…いや。そんなはずねぇ。)
「お前、体調悪いのか…??」
「ち…ちげぇよ。軍みたいに、運動、しねえから…運動不足なんだ。とッとにかく。着替え、てこい!!」
テイトは辛さがおさまったのか、元に戻っていた
けどテイ「早くいけー!」
「はいはいぃ〜。」
(こんだけ怒鳴れるんなら大丈夫みたいだな...> <)
俺はテイトから逃げるようにクルッと方向転換して今来た道を戻ろうとした
――――――――――――が