short novel
□会長のチョコは誰のもの!?(後編)
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―――行事終了後,ハヤテはヒナギクに呼ばれ生徒会室に向かった。ガーデンゲートをくぐり,時計搭のエレベーターを乗り,生徒会室の扉を開けると,一人の少女が立っていた。
「こんにちは。ヒナギクさん
」
ハヤテはいつもの笑顔でヒナギクに挨拶した。
「ハヤテ君……。今日はありがとう。とても嬉しかった
。」
「い,いえ
僕の方こそ上手く伝える事ができなくて……。」
「あ,あのさ……。さっきの返事,今していいかな
」
「は,はい……。」
ハヤテは期待と不安が混ざった気持ちのままヒナギクは口を開けた。
「正直,ハヤテ君があんなに思ってくれてる何て思わなかったの。女の子らしい所見せた事なかったし,いつも怒ってばかりだったからハヤテ君と同じ気持ちだった事が嬉しかった
」
「えっ
今,なんて……。」
「だから
私もハヤテ君が好きなの
」
そう言った瞬間,ヒナギクは顔を赤く染めてハヤテに抱きついた。
「私の前からいなくならないでね……。」
「もちろんです
」
そして,二つの影は重なった。
―――FIN