戦国際〜トリップとはこれ如何に〜

□戦国際〜アンテナ(仮)に関する考察〜
1ページ/5ページ



「・・・」


チュチュン、と窓の外で雀(だと思う)が鳴く。
かの有名な朝チュンとはこれの事だろうかねー。


「・・・ぅおっ、まぶし」


取り敢えず言ってみたが、ネタが分かる人は勿論、寧ろ人すらいない今、何となく朝から虚しくなった。
そしてついでに、障子窓は意外に光を通す事が分かった。

さて・・・


「うん、夢だったら良かったのになーとか思ってないよ」


口に出したらより一層現実感が増した。
私は変わらず戦国の世にいる。


「(・・・お腹空いたなー)」


そう思った時だった。

カタ、と上から音がする。


「・・・」


覗いているのは半蔵さん。(も、もしやさっき考えてた事、全部聞かれてた!?)(確実に痛い子だよ!)


「な、なんでしょうか・・・?」

「・・・運ばせる」


けれど半蔵さんはそれだけ言って、また天井板を戻してしまった。


「(・・・お腹空いたってのが伝わったんだな)」


さっきの事も含め、微妙に恥ずかしい気もするが・・・うん、便利だ。

それから少しして運ばれてきた朝食は、予想外に美味しかった。(いや、だって戦国時代とかもっと粗末なもの食べてるかと・・・)
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ