戦国際〜トリップとはこれ如何に〜
□戦国際〜アンテナ(仮)に関する考察〜
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「・・・」
チュチュン、と窓の外で雀(だと思う)が鳴く。
かの有名な朝チュンとはこれの事だろうかねー。
「・・・ぅおっ、まぶし」
取り敢えず言ってみたが、ネタが分かる人は勿論、寧ろ人すらいない今、何となく朝から虚しくなった。
そしてついでに、障子窓は意外に光を通す事が分かった。
さて・・・
「うん、夢だったら良かったのになーとか思ってないよ」
口に出したらより一層現実感が増した。
私は変わらず戦国の世にいる。
「(・・・お腹空いたなー)」
そう思った時だった。
カタ、と上から音がする。
「・・・」
覗いているのは半蔵さん。(も、もしやさっき考えてた事、全部聞かれてた!?)(確実に痛い子だよ!)
「な、なんでしょうか・・・?」
「・・・運ばせる」
けれど半蔵さんはそれだけ言って、また天井板を戻してしまった。
「(・・・お腹空いたってのが伝わったんだな)」
さっきの事も含め、微妙に恥ずかしい気もするが・・・うん、便利だ。
それから少しして運ばれてきた朝食は、予想外に美味しかった。(いや、だって戦国時代とかもっと粗末なもの食べてるかと・・・)