目をつむって10秒間...
□-始まりが終わり-
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--始まりが終わり--
それはよく晴れた晴天だった
「俺さ、杏の事好きみたい」
その日、あたしは松田 陸に失恋した
杏・・・・中間 杏はあたしの親友でもあり、
家族同様に、大切な仔
「そーなの!?ま、がんばれー」
あはは なんて笑って顔をそらす
杏は、あたしが陸の事好きなのを知ってる・・・
告白されたら、どう答えるのかな?
空を見上げると、さっきまで青かった空が
灰色の雲に覆われていた
「「雨ふりそー」」
え
2人で声がかさなった瞬間
ザァアアアアア
「ちょーーーっ!!!陸、屋根の下に・・っ」
陸のほうを見ると、既に屋根の下
「こんちくしょーーっっ」
あたしも駆け足でそこへ向かう
数分たっても雨がやみそうにない
「雨・・・・やまないね・・?」
「うん」
雨の音だけ響いて、少し・・・・気まずい・・!!
「あ、そうだ」
何かを思い出したのか、
ポケットから携帯をとりだして電話をする陸
・・・・誰に電話してるのかな??
「あーもしもしー」
あ、つながったのか・・・
「杏さー、今ヒマー?」
ドクン
心臓がはねた
-陸は杏が好き-
本当のことなんて・・・・・
知らない方がよかった・・・・
なんて、変な事思う
「今から向かいに来れんー?・・・まじで!?じゃ、あの公園に居るから」
どうやらOKがでたらしい・・
ピッと通話終了ボタンを押す陸の横顔・・・
『あたし』は見たことがない・・・・
2人を応援・・・するしかない・・・か・・
モヤモヤを抱えたまま公園の前に車が止まるのが見えた