目をつむって10秒間...

□-始まりが終わり-
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車から出て来たのは予想どうり、杏だった

杏はお金持ちだから、車すぐだせちゃう

「りっくん!!くみちゃん!!」

カサを持ってバシャバシャ走ってくる

「おい!そんなに走ったら危ないぞ!?」

陸があせってとめる

「大丈夫だよーー」

きゃっきゃ騒ぐ杏

「っのわあ!!?」

目の前でぬかるみにはまりよろける

「あん・・「杏!!!!」

あたしより先に杏の手を掴む陸

「っばか!!!あぶねぇーだろ!!」

陸が杏の手を引いて屋根の下へ行く

いっぽうあたしは

杏の手を掴もうと屋根の下からでてた

伸ばした手は虚しく雨が当たるだけ

そんなあたしに冷たい雨は体を突く

「ご・・・ごめんね、りっくん・・・」

「もぅ心配させんじゃねーよ」

2人の会話がスローモーションの様に聞こえる
やけに雨の音が小さい

目が耳が体が2人に集中してる

あーあ・・・

何やってるんだろう・・・あたし・・・・

濡れた髪がホホにへばりついてうざったい

掴もうと伸ばした右腕の手を軽く握り締めた

「あ!!くみちゃん!!!?」

2人はようやくあたしに気づいたらしい

気づかなくてよかったのに・・・・

「何やってんだよ、濡れるぞ」

「あたし・・・・」

だめだ・・・ 

邪魔だ・・・・あたし・・・・・

「どうしたんだよ、くみ・・?」

「くみちゃん・・??」

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