ごちゃまぜ

□ある日の保健室で。
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昼下がりの保健室に暦は寝ていた。





気分が悪いと言い出した暦を案が保健室に連れ出した。
眠りにつくまで近くにいたのだが先生に呼び出され一人になっていて。
そんなこともつゆしらずがっつり熟睡している暦。
そんな中カララと音をたてて扉が開いた。
ひたひたと足音が暦へと向かう。
そしてベッドの前でそれが止まり静かにカーテンをくぐもり、揺らいだ。


ギシギシとベッドが揺れ自分の上に影が出来た事がわかった。
眉をしかめてうっすらと目を開く。
すると見覚えのある顔が自分を覗きこんでいた。





「…なにしてんだ」
「あ、起きちゃった」

何の気なしに言う相手に呆れ深くため息を吐く。
そう、暦のベッドに侵入してきたのは紛れもなく梧泰胡だ。

「何の用だよ…往来はどうした」
「往来は初めから居なかったよ。そんで、いつも俺がここ使ってるから一緒に寝ようかと」
「ざけんな」

ゆっくり起き上がりベッドから降りようとする。
するとそれは容易く阻止され、再びベッドに寝ころんだ。
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