ごちゃまぜ
□あおぎり君とれいき会長
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あれから数時間が立った。
授業も終わって息抜きに廊下をうろつく。
と、先ほどの少女が目に入り近づいてみる。
それに気づいた少女は眉をしかめた。
(…?)
「さっきは災難だったな。何もされてないか?」
「…」
問いかけに少女は反応しなかった。
黙って自分を見上げてくる。
(なんだ…?)
自分が何かしたのかと心あたりを探ったがみつからず。
「…Ich mag nicht dich」
少女がそう呟くとすたすたと歩き去ってしまった。
「俺なんかしたっけかな…」
わしわしと頭をかくが、思いあたらないので諦めて歩を進めた。
足先は生徒会室へ向かう。
そこの角を曲がると部屋がある。
曲がろうとした直後、ばたんという音と小さな悲鳴がきこえた。
聞き覚えのある声で。
「…往来?」
角を曲がると、その姿は無かった。
首を傾げながら教室をのぞくとそこには目を疑う光景があった。
奴が往来を押し倒しているではないか。
頭で考えるよりも早く、体が動いていた。