ごちゃまぜ

□あおぎり君とれいき会長
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奴の肩をつかみ自分の方を向かせると、思い切り顔面を殴りつける。
すると奴は簡単に床に転がり顔を歪めた。

「っに、してんだよ!!」

自分の息が荒いでいるのがわかった。
奴に怒鳴りつけると、ゆっくりおきあがり頭をさすった。

「きいたわぁ…」
「っ大丈夫か梧!」

そう言って往来が梧に近寄り支えた。
なぜ往来がそうしたのかわからずさらに苛つく。

「そんな奴ほっとけよ!なんでかばうんだ!!」
「っ落ち着け礼木!お前は勘違いしてるだけだ!」

そう言うと往来が礼木に向かおうとする。
すると奴は服を引いてそれを止めた。

まただ。

「…良いから」
「でもっ」

言いかけた所でやつがまた人差し指をたてた。
”ナイショ”
奴の得意なポーズだ。
それを見て往来はおもわず口をつむぐ。
そして奴は笑んだ。
ただとりのこされた自分は呆然とする。
すると奴は立ち上がり転がっていたボールを手にとるとそのまま部屋を出て行った。
見送った後往来を見る。
その表情はうかないものだった。

「…大丈夫か?まだ未遂だよな?」
「…馬鹿暦」
「あ?」

馬鹿と言われてかちんとくる。
助けたのにこの言われようはなっとくいかないものがある。

「なんだよそれ…」
「はやとちり。俺は梧に助けてもらったんだよ」
「はあ?」

わけもわからず思わず間の抜けた声を出す。
あの状況を見て信じられるはずもなく困惑する表情をみせた。

「さっきはな、」

そう言って先ほどおきた出来事を話しはじめた。










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