Old Clap

□白日の夢
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貴女にあげるカデンツァ テレンス





きう、と肌をつねり上げる。
少し、怯んだようにびくりと体を震わせる貴女。
室内の気温は恐ろしいほど低く感じるのに、
二人の間に流れていた空気の温度は酷く高かった。

心地よかった。非常に心地よい。
彼女を統べる全てを、統べる。私が。

心身ともにぼろぼろである貴女。
そうしたのはもちろんの事、私。
サディスティックに笑んでみると
貴女はそっと私に近づいた。
私が、おいで、と手招きすると小動物のように喜び、駆け寄ってくる。

「かわいらしいですね。貴女は本当に」
「・・・」

柔らかく、私の腕の中で微笑む彼女。
確かにかわいいと思っている。うそではない。
調子に乗ったようで私の腕から駆け上がり、
頬にキスを落としてくる。無数に当たる、熱くやわらかな唇。
それを叩く。

「ひぁ・・っ」
「・・・・私がいつキスしていいなんていいました。」
「・・・・ごめんなさい」
「ふふ・・。いいんですよ。さあ、・・おいで」

今度は、命令だから、と仕方なく私の腕の中へ入る。
自分でも気味が悪いと思っている。
しかし同時に貴女が悪いと思っている。

私をこんな気持ちにさせる貴女が。

「・・・可愛い貴女が、大好きですよ」
「テレンス・・んっ・・」


私の、可愛い豚。
りこうなよく肥えた豚。
とても良くならされtttttttt


「あああああああああああああああああああああーー!
あああああああああああああああああああああーー!!
見てない見てない見てない見てない!
断じてそんな夢見てない!

わ、私がッ、そ、そんなみだらなッ

うあああああああああああああああああああああッ」


ダニエルはうるさい隣の部屋をみに、
扉の前に立っていたが、大体予想がついたので
再び自室へ戻って寝ることにした。
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