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□私の腐った冬の日。
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アパートの扉が開く。
私の背中に扉があたって、声が聞こえた。
嫌いじゃない声。

寒いから入れてよ、と振り返って言うと
仕方なさそうに視線をそらしながら
寒いだろ、と言って私を入れた。
甲斐性なしめ。


「汚い部屋。」
「じゃあもっと
綺麗好きな奴の所に転がり込め。」


「別に汚い部屋が嫌いだ
何て言ってないじゃない。」

はいはい。と、近くで買ってきたのか
野菜と肉を開けて、
キッチンへ向かうデーボ。

座ってるのも何なので、
手際よく野菜を切るデーボの後ろに立つ。
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