短編
□朝
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最後にみたのは悲しそうな顔をした銀髪の男だった。
ピーピー
(ん、ここはどこだ?)
目を覚めたら周り一面真っ白の部屋に俺はいた。
機械音がする、ここは…
「あっ、高杉さん目覚めたようですね」
「えーと、ここは…」
「ここは病院です、私のこと見えますか?」
「あァ」
そう言った途端医師は安心したのか近くにあった椅子に座った。
「それはよかったです。高杉さん丸二日間眠っていたんですよ」
「そうなんですか…」
丸二日間も眠ってただなんて…
「それにこの怪我、生きてるだけで奇跡なんですよ?」
医師に告げられた後足や手を動かそうとしたら
くぃ
「ッ??」
「こらこら、勝手に動いちゃだめでしょーが」
「え?」
痛みよりドア付近から聞き覚えがある声に反応した。
でも…
「晋ちゃんったら、こんな怪我してるのに痛いに決まってんじゃないの!」
「だ…」
「うん?どうしたの晋ちゃん?」
「…アンタは俺の知り合いなんですか?」
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